歌手泰葉(56)がイラン人の会社社長メィヒディ・カーゼンプール氏(36)とともに都内で婚約会見を行った。今年春にフェイスブックで知り合い、ビデオチャットするなどの交際に発展。14日に初来日し、初めて会ったばかりだが、婚約の意思は固かった。

 泰葉のメィヒディ氏への思いは本物だった。フェイスブックを始めた時、世界中から500人近い男性のアプローチがあったが、その中でもっとも紳士的だったのがメィヒディ氏だった。「詐欺まがいの人もいっぱいいたけれど、彼は優しくて、寛大な人だった」。15年前に広告関係の会社を立ち上げ、今は30人以上の社員を抱える会社の社長でもあるメィヒディ氏も「彼女は心のやさしい女性。ビデオチャットが続けたくて、会社に行かなかったこともあった」と明かすほど相思相愛だった。

 婚約はしたもの、結婚までの道のりは厳しい。泰葉はすでにイスラム教に入信することを決めている。また、メィヒディ氏の家族に会うため、イランにも行く予定という。一方、泰葉の母海老名香葉子さんとは1年近く、音信不通で、婚約のメールを送っても、返信はないという。家族の絆を大切にするメィヒディ氏は、香葉子さんら親族に会って、了解を得ることを結婚に向けた優先事項に考えているという。

 泰葉は19年いっぱいで芸能界からの引退を発表している。メィヒディ氏の4人姉兄のうち、姉は米国、兄はオーストラリアに住んでおり、将来的には米国など第三国に移り住む予定という。泰葉エンターテインメントの社長となっているが、スタッフはおらず、金銭的な余裕もない。だから、会見も「日本時代劇研究所」の2階の稽古場を借り、取材受付も泰葉が立っていた。それでも、泰葉は幸せそうだった。DVを訴え、訴訟を起こすと発言した会見とは一転して、笑顔が印象的だった。彼女が高校生だったころに、父初代林家三平さんの取材で、根岸の自宅で会ってから38年。このまま幸せになってほしいと思っている。