Hey!Say!JUMP山田涼介(24)が23日、都内で主演映画「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(広木隆一監督)の初日舞台あいさつを行い、共演した西田敏行(69)からのサプライズレターに涙した。

 西田は手紙を取り出すと、観客の前で読み上げた。

 

 まずはこうして一緒に「ナミヤ雑貨店の奇蹟」公開初日を迎えることができて、うれしく思います。今回、(西田が演じた)浪矢のおじさんのように、今の気持ちを手紙に書かせてもらいました。

 私が初めて山田君を知ったのは、テレビのバラエティー番組。とてもキラキラした青年だなと強く印象に残ったことを記憶しています。

 その後、グループ活動が多くなるのと比例するように、映画やドラマなどお芝居のお仕事で活躍する姿を拝見していました。

 アイドルとして歌や踊りをたくさんのファンの方に届ける自分。俳優として役を演じる自分。私はこれまで山田君は、アイドルである自分と俳優である自分のバランスに悩んだことがあるのではないかと思っていました。周りから色眼鏡で見られることもあるだろうし、決して弱みを他人に見せない人柄の山田君は、それを自分の中だけで消化することもあっただろうと想像します。

 でもこの作品を通して、現場でのたたずまい、そして完成作を見て、それは杞憂(きゆう)に終わりました、ちゃんと役に入り込んでいるし、仮にせりふがなくても、表情でしっかりと語っている。山田君、あなたは俳優として、堂々とスクリーンに存在しています。

 私は67年にデビューし、今年で50年を迎えました。この映画と同じように、昭和の中頃から今日まで長い時を経て、今ここに立っています。ですが、年齢や芸歴など関係なく、私とあなたは同じ俳優として、同じ土俵に立っていると思っています。

 今後あなたがもっともっと俳優として大きくなることを、心から願っています。私も負けないように、頑張らないといけません。この先壁や障害にぶつかったり、葛藤があったり、人からいろんなことを言われることはあると思います。でもこれまでと同じように、決して心折れることなく、前を向いていってください。

 大丈夫、あなたの未来は明るい。そう私は確信しています。また共演できる日が来ることを、心から願っています。ありがとう。

 読み終わると、会場はあたたかい拍手に包まれた。

 山田は「なんでこんなに分かるんだろうな。なんかね、難しいね…」と言葉を詰まらせ涙し、その姿に西田も「僕、山田君好きですね。いいやつですよ。Hey!Say!JUMPも頑張ってね」と声を震わせた。

 西田は80年代パート、山田は現代パートに出演しており、直接共演するシーンはなかった。山田は「同じシーンがなかったのに支えてくださるというか、多くを話したわけでもないのに、心の中を全部読まれている内容だったので、グッと来てしまって」と胸を打たれた様子。「頭がテンパって、ワードチョイスが難しいですけど、西田さんが『いつかまたご一緒できる日が来るといいな』とおっしゃってくださったので、僕も常に精進して、いつかまたご一緒できる日が来るように頑張っていきます」と話した。