アニメーション映画「夜は短し歩けよ乙女」が、カナダのオタワで開催されたオタワ国際アニメーション映画祭(9月20~24日)で、長編部門でグランプリを受賞した。

 映画祭長編部門でのグランプリは日本作品、日本人監督としては初の受賞。

 本作は第20回山本周五郎賞受賞、並びに2007年本屋大賞2位に選ばれ、累計150万部を超えるベストセラー、森見登美彦著作「夜は短し歩けよ乙女」(角川文庫刊)のアニメ映画化作品。本作を手掛ける湯浅政明監督は、6月に行われたアヌシー・アニメーション国際映画祭で、オリジナル長編アニメ「夜明け告げるルーのうた」がグランプリにあたるクリスタル賞を、日本人として22年ぶりに受賞した。

 またその快挙を受け、平成29年度の文化庁長官表彰(国際芸術部門)の被表彰者に選出された。湯浅政明監督は「4年前、短編『キックハート』でオタワを訪れたのはとても良い思い出となっています。そんなオタワで賞をいただけるなんて、とても光栄です。おめでとうスタッフの皆さん! キャストの皆さん! 更に多くの人に見てもらえれば、とてもうれしい! 京都の街を歩く乙女が、世界をも歩いています」とコメントした。

 主人公・“先輩”のボイスキャストは星野源(36)が務める。アニメ声優として単独初主演の星野は、“黒髪の乙女”にひそかに思いを寄せるも、外堀を埋めるばかりで一向に進展させることができないという、冴えない役を熱演した。

 また“先輩”が思いを寄せるヒロイン・“黒髪の乙女”を花沢香菜(28)が演じるほか、“先輩”の学友で、願いごとがかなうまでパンツをはき替えないというユニークなキャラクター・“パンツ総番長”に、ロバートの秋山竜次(39)が起用されている。