新垣結衣(29)主演映画「ミックス。」(石川淳一監督、21日公開)試写会が2日、都内で行われ、6月の世界卓球混合ダブルスで、1969年(昭44)年ミュンヘン大会の長谷川信彦、今野安子組以来、日本勢で48年ぶりの優勝を果たした、石川佳純(24)と吉村真晴(24)が、スペシャルゲストとして駆けつけた。

 「ミックス。」は、人気脚本家の古沢良太氏が卓球の混合(ミックス)ダブルスをテーマに描いた新作で、石川は本人役、吉村は大学生ペア役で映画にも出演し、2月から3月にかけて行われた撮影に参加した。

 この日は石川と吉村が、世界卓球以来の実演を披露し、3点先取での直接対決も行った。本番前に軽いラリーで腕慣らしをする2人の球速の、あまりの速さに、審判を務めた新垣は「これ、軽いんですか?」とビックリ。石川が3-1で吉村に勝つと「ラッキーですね。すごい楽しかった。いいなぁ…(卓球が)上手になりたい。欲を言えば、もう少し引きで見たかった」と、客席での“観戦”が出来なかったことを惜しみつつ、笑みを浮かべた。石川は「年は私の方が吉村君より1つ上なので、何とか勝たせていただいた。楽しくラリーできた」と喜んだ。

 石川は映画に出演したことについて「まさか出演させていただける機会があるとは思わなかったので、楽しませていただいた。新垣さんとセリフを一緒に言わせていただけるなんて、夢のような時間。楽しい経験だった」と撮影の感想を語った。また、かつての天才卓球少女で、混合ダブルスの大会に出場した主人公を演じた新垣について「フォームが、すごいきれいで格好いい。リーチが長くて、どこでも届くのが、うらやましい。リアルで試合を見ている緊張感が伝わってくる」と大絶賛した。

 吉村は「映画のすばらしさ、舞台裏の苦労を感じさせていただき、すばらしい体験が出来た。卓球のシーンも迫力があって面白い。ストーリーも笑ってキュンキュン…ずっと感情があった。キュンキュンしすぎて、ニヤついている自分を見て怖かった」と撮影を振り返りつつ映画の感想を語った。

 新垣は、石川に大絶賛されて「初めてプロの方の評価を聞いて、ドキドキした。うれしかった」と喜んだ。そして「練習もあって忙しい時間を縫って、撮影に参加してくださって、楽しいって言っていただいて、うれしかった。お上手でしたし。すごく堂々としていて、試合中と違う力があった」と2人との撮影を振り返った。

 「ミックス。」は、天才卓球少女と期待された多満子(新垣)が、会社の卓球部のイケメンエース江島(瀬戸康史)に告白されて交際したものの、後輩選手の愛莉(永野芽郁)に寝取られて退社。その後、スパルタ指導者だった母華子(真木よう子)の卓球クラブに戻り、クラブ再建と打倒・江島を誓い、妻と娘に捨てられた元プロボクサーの作業員・萩原(瑛太)とミックスダブルスを組む物語。【村上幸将】