尾上菊之助(40)が主演する新作歌舞伎「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」(25日まで、東京・歌舞伎座)を15日、スジャン・R・チノイ駐日インド大使(59)が観劇に訪れた。

 同作は、インドの神話的叙事詩「マハーバーラタ」を歌舞伎にしたもの。終演後、チノイ大使は菊之助と対面し「心打たれました」と賛辞を送った。

 インドを訪問するなどして準備を進めてきた菊之助は「特別な思いがありました。インドの方が『楽しめた』と言ってくださるのがうれしい。いつかインドで上演をしたいと思いました。インドと日本の懸け橋になれたら」と喜んだ。

 公演前に東京のインド大使館を訪れ、チノイ大使に本をプレゼントされた。本にあった写真が、神々の衣装にも反映されたことも明かし「歌舞伎とマハーバーラタのコラボレーションになった」。

 公演は残り10日。菊之助は「いい本、いい戯曲は毎日発見がある。やればやるほど課題が見つかって楽しい。これから余分なものをそぎ落として、感情を深めていいものにしていこうと思う」と誓った。