ムード歌謡歌手浜博也(55)が22日、都内でデビュー35周年ディナーショーを行い、本番前に取材に応じた。

 鶴岡雅義と東京ロマンチカの3代目ボーカルとしてデビューした浜だが、この日は、くしくも初代ボーカル三條正人さんの49日だった。

 同グループで三條さんと同時期に在籍したことはないが、「三條さんは僕の憧れでした。少しでも近づけるように努力をしました」といい、「三條イズム、ロマンチカイズムを僕が後世に歌い続けて行かなくてはと思います」と話した。

 この日、23年ぶりに浜と共演する師匠鶴岡雅義(84)も取材に応じた。三條さんについて「今でも信じられない。電話がかかって来そうな気がします」といい、「彼が死ぬなんて信じられないし、死んではダメな人なんです」と話した。

 最後に会ったのは9月末のイベントだった。「ステージに立つのも辛そうだった。車いすでステージ脇まで移動してたけど、ステージではしっかり立って歌っていました」といい、「危なっかしかった。一緒にやっていて心配だったけど、それでも座らずに何曲かしっかり立って歌っていました」と振り返った。

 浜はこの35年を「いろいろありましたから」といい、「(鶴岡)先生のそばで過ごした12年間が基盤になってソロ活動ができました。この恩を返して行かなければと思っております」と決意を語った。