女優のん(24)が久々に晴れ舞台に登場した。

 日本文化への功績をたたえる菊池寛賞の授賞式が1日、都内で行われ、受賞作品となったアニメ映画「この世界の片隅に」で声優を務めたのんが登壇した。

 ワンピース姿で、両手をややこわばらせ、緊張ぎみの表情で登壇した。「この映画は、クラウドファンディングで投資してくださった皆さま、SNSの口コミで広げてくださった観客の皆さまのおかげでヒットにつながったのだと思います。スタッフ、キャストの1人として、そういう応援してくださった方も含めてみんながチームでもらった賞だと思います。そう考えると、とてもとてもうれしいです」とスピーチの最後には笑顔を見せた。

 永年の功績で受賞した岸恵子(85)は「この会場にいる全員の中で、おそらく私が最年長です。憧れの作家だった菊池寛さんの名前を冠した賞は、びっくりであり、光栄です。あとわずかかもしれない人生は、しっかりと小説を書き続けたい」と喜んだ。

 記録より記憶に残る存在として表彰された浅田真央(27)は「フィギュアスケートを引退してしばらくたって今、無性にスケートがしたい気持ちです。(フルマラソンへの)チャレンジもあるし、スケートへの貢献も忘れずに、この賞に恥じないように頑張ります」と結んだ。

 作家生活40年の夢枕獏氏(66)や政務活動費不正使用告発の先駆けとなった富山県のチューリップテレビ、30年かけて「ファーブル昆虫記」全巻の翻訳を成し遂げたフランス文学者の奥本大三郎氏も受賞した。