ビートたけし(70)をインタビューする機会があり、テレビ業界について質問をしたところ、業界を取り巻く環境を嘆いていたのが印象的だった。

 たけしは、今はスポンサー離れが進み、番組の制作費が削られつくりたい番組がつくれなくなってきていると明かした。昔だったら1時間番組の予算だった額で放送時間を引き伸ばして3時間番組にするような事態になっているという。

 バラエティー番組の作り手としては面白い企画を出して、それを映像化したいという思いが強いのだろう。それができないことに、もどかしさや限界を感じる部分も大きいようだ。

 たけしは「時代がそういう時代なので景気良くしようとは思わないよね。おいらはタレントだから。でも、タレントとしては限られた予算の中で、いずれ大暴れしてやろうと思ってるんだ」と諦めとともに逆襲も宣言した。

 では、どんな番組で逆襲するのか。「お笑いウルトラクイズ」や「ドッキリカメラで芸人をみんな飛行機に乗せて本当にハイジャックされるなんてのもいい。どこに降ろされるか、分からないみたいな」と企画案を明かしてくれた。「無理だけど」と本人も苦笑いしながらだったが、こんな時代だからこそ見てみたいと思うし、たけしならやってくれるんじゃないかとひそかに期待している。