保守派の論客で知られ、「朝まで生テレビ!」などでも活躍した西部邁(にしべ・すすむ)さんの訃報に、交流のあった漫画家の小林よしのり氏(64)は「立派だ」と思いをつづった。

 小林氏は22日、「西部邁氏は立派である」とのタイトルでブログを更新。「西部邁氏は『死生論』の中ですでに自決の予告をしていた。わしが『あとがき』を書くと、随分喜んでくれた。予告通りに自分で自分の人生に決着をつけるとは立派だ」とつづった。

 また小林氏は「西部氏とは公私にわたってあまりにも深く付き合い、従米エセ保守とのイラク『侵略』戦争を巡る戦いでの共闘は、その頂点だった。わしが『保守』を自認するようになったのも西部氏の影響である」と西部さんとの交流を振り返り、「謹んで哀悼の意を表します」とつづった。

 西部さんは21日、東京都大田区の多摩川で自殺を図り、溺死したとみられる。78歳。昨年末に発売された著書では独特の死生観をつづり、あとがきに「自殺」をほのめかすような表現もあった。