第90回米アカデミー賞のノミネートが23日、米国で発表され、ギレルモ・デル・トロ監督(53)の新作の米映画「シェイプ・オブ・ウォーター」(3月1日公開)が、最多13部門にノミネートされた。

 作品賞、デル・トロ監督が監督賞と脚本賞、サリー・ホーキンスが主演女優賞、リチャード・ジェンキンスが助演男優賞、オクタビア・スペンサーが助演女優賞、さらに作曲賞、編集賞、衣裳デザイン賞、美術賞、撮影賞、音響編集賞、録音賞にノミネートされた。

 「シェイプ・オブ・ウォーター」は、米ソの冷戦時代だった1962年を舞台に、清掃員として政府の極秘研究所に勤める孤独なイライザ(ホーキンス)が、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と一緒に極秘の実験を見てしまったことで生活が一変し、人間ではない不思議な生き物との言葉を超えた愛を育む物語。17年には世界3大映画祭の1つ、ベネチア映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞した。

 また「スリー・ビルボード」が作品賞、フランシス・マクドーマンドが主演女優賞、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェルがダブルでノミネートされた助演男優賞、脚本賞、作曲賞、編集賞の6部門で7ノミネートされた。「スリー・ビルボード」は、最愛の娘が殺されて数カ月が経過したにも関わらず、犯人が逮捕される気配がないことに憤るミルドレッド(マクドーマンド)が、無能な警察に抗議するために町外れに3枚の巨大な広告板を設置。それを不快に思う警察との間のいさかいで、予想外の方向に事態が向かう物語。