4年前に亡くなった元TBSアナウンサーの文さんこと、山本文郎さん(享年79)の由美子夫人(52)が、命日に当たる26日に著書「文さん、大きな愛をありがとう」(鳳書院)を出版する。08年に31歳差を乗り越えて結婚した文さんとの結婚生活、夫に先立たれた妻の生き方、そして亡き初代林家三平夫人の海老名香葉子さん(84)との対談が収められている。

 文さんが亡くなったのは、14年2月26日。6日前に、胸の痛みを訴えて入院。友人の見舞いを受け「退院したら、またバリバリやるよ」と宣言した直後に容体が急変、帰らぬ人となった。由美子さんは「年が離れていたから、彼が先に逝くのは覚悟していたけど、あまりにも急でぼうぜんとしました。年齢なりに衰えてきたところはあったけど、いつも元気でしたから」と振り返る。

 2人の夫婦生活は年の差を感じさせなかったという。「70歳をすぎているのに、私の意見を『お前の言うとおり』と尊重してくれた。そこにときめきました」。日本の女性の平均寿命は87歳を超え、由美子さんは平均まで35年も残す。「再婚はともかく恋はしていきたい。山本だって70歳を超えてから、ときめいて私と結婚したんだから」。現在は、ファッションデザイナー桂由美さんのPR担当として、精力的に働いている。「いつも山本が、そばにいる気がする。だから笑って頑張らなきゃいけない」と話している。【小谷野俊哉】

 ◆山本由美子(やまもと・ゆみこ)東京都生まれ。一般企業に就職して秘書、人事担当を務め、94年に山本さんの司会で結婚式を挙げた。2男をもうけたが離婚。08年に山本さんと再婚した。165センチ、45キロ。血液型A。