「私ね、最近、テレビはBSしか見ていないの。民放は面白い番組がなくて。見るものがないのよ」

 先日、ベテラン女性歌手から聞いた言葉です。民放はバラエティー番組が花盛りですが、お笑いタレントにほとんど興味がないこともあって「面白い番組がない」という言葉が口を出たのでしょう。

 彼女がテレビで見たいのは、演歌歌謡曲の番組が一番。でも民放地上波で放送する音楽番組は減る一方。そこで、BSの音楽番組にチャンネルを合わせることになるといいます。

 今月17日夜、何げなくBS放送を見ていて驚きました。何と、演歌歌謡曲番組が3局で放送されていたのです。BS日テレは午後7時から「演歌まつり2018」、同9時からは「昭和ベストテン」、BS-TBSは同7時から「お宝映像大発見!昭和歌謡スター大集合4弾」、そして、BSフジは同7時から「昭和歌謡パレード生放送」です。

 まさに、演歌歌謡曲番組が電波ジャックをしているような状況です。ちなみに、同時間帯の地上波民放の番組を確認したら、全て情報系を含むバラエティーでした。

 「オーバー50」という年齢や、音楽担当ということもあるのか、私の感覚も、どちらかというと、この女性歌手に近いです。どうりで最近、若い女性と会話がかみ合わないはずだなと、妙に納得をした夜でした。