谷村新司(69)が、関西の名物ラジオ番組「MBSヤングタウン」(MBSラジオ=金曜午後10時、4月6日スタート)に、堀内孝雄(68)矢沢透(69)とともに「アリス」として、31年半ぶりに復帰することになり、23日、発表された。

 この日、MBSラジオの東京支社で、初回収録を終えた後、3人は、大阪市内で行われた同局の改編会見にテレビ電話で登場。谷村は「昔との違いは年を重ねたということ。今日はちょっと弾けすぎて長くなってしまった」と苦笑しながら、振り返った。

 谷村によると、アリスは来年19年から音楽活動を強化する方針で、その前年の今年を「準備期間」と位置づけていたと説明。昨秋、同局からラジオレギュラーの依頼を得て、ヤンタンでの復活を望んだという。

 谷村は収録前からコーナー案を手書きで作成し、スタッフへ送るなど、気合も十分に収録へ臨んだ。

 「3人は末っ子べーやん(堀内)、インテリ次男(矢沢)で、僕が仕切る役まわりでやってきて、3人ともいい年齢になった。3人でのトークも楽しんでもらいたいし、音楽も重点的に紹介したい」と語った。

 谷村は、78年4月から86年12月まで、ばんばひろふみ(68)らとともに、同番組に出演。今回は「アリス」としての復帰になり、堀内は「楽しくやれればいいかな。今日はリラックスしたラジオ、3人でできるのがうれしい」。矢沢は「年もとった。自然体でいければ」と話した。

 「MBSヤングタウン」は67年10月にスタート。通称「ヤンタン」として親しまれ、関西の若者に絶大な人気を誇った。番組からは桂三枝(現・6代文枝)、笑福亭鶴瓶、明石家さんま、笑福亭鶴光、ダウンタウンら人気タレントを輩出。故やしきたかじんさん、原田伸郎、ばんばひろふみ、チャゲ&飛鳥ら、関西ゆかりのアーティストも多数、出演していた。

 若い女性の“追っかけ”も集まり、アイドル的人気を誇るパーソナリティーが生まれ、関西の若者ラジオ文化をけん引してきた名物番組。最盛期は全曜日に編成されていたが、現在はさんまの土曜日、鶴瓶の日曜日だけが残っていた。

 今回、新たにアリスの出演による金曜日枠が復活。今後、全曜日で復活する可能性について、同局ラジオは「ヤンタン世代からすれば、あり得なくはないかもしれませんが、現状では、他の番組も放送していますので、ノーコメントでお願いします」と明言しなかった。