篠原涼子(44)主演映画「SUNNY 強い気持ち・強い愛」(大根仁監督、8月31日公開)の劇中音楽を小室哲哉(59)が手掛けることが24日、分かった。24曲のオリジナルで映画に彩りを加える。ヒット曲「恋(いと)しさと せつなさと 心強さと」で90年代の音楽シーンを席巻した2人が、主演女優と音楽担当という新たな形でタッグを組む。

 94年に「篠原涼子 with t・komuro」名義でリリースした「恋しさと せつなさと 心強さと」は、ダブルミリオンのヒットを記録した。篠原は同曲でNHK紅白歌合戦初出場を果たすなど、一気にスターダムを駆け上がっていった。

 小室が篠原へ最後に楽曲を提供したのは、ゲームソフトのプロデュースを手がけた96年にさかのぼる。22年の時を経て、今度は女優として小室と再びタッグを組む。篠原は「小室さんとまたご一緒できて、すごくうれしいです!」と喜んでいる。

 劇中では、小室がプロデュースした安室奈美恵(40)の楽曲「Don’t wanna cry」をコギャルにふんして熱唱する篠原も見られるという。

 一方の小室は昨年3月にオファーを快諾し、1年の制作期間を経て先月、劇中音楽を完成させた。昨年11月には篠原の撮影現場を訪問し、2人は「風貌は変わったけど、中身は変わっていないね」などと、再会を楽しんでいたという。

 小室は「最後の僕の映画音楽になります」とした上で、「1本の映画で自分の音をこれほどまで多く耳にすることはなかなかないだろうと思うと同時に、締め切り間近になればなるほど最後の仕事で『映画音楽とは』を教えてもらった気がします」とコメントした。

 篠原は「小室さんの劇伴(劇中音楽)はこの映画に大きな力を注いでくださっていて、音楽に引き込まれる瞬間がたくさんありました」とした上で「当時の小室さんと一緒にいた私としては、今までのテイストとは少し変わって、大人っぽく優しい雰囲気が出ていると感じます。この映画で新しい小室サウンドが聴けると思います!」とも話している。

 ◆「SUNNY 強い気持ち・強い愛」 専業主婦の奈美(篠原)は高校時代の仲良しグループ「SUNNY」のメンバー芹香(板谷由夏)と再会するも、芹香はがんで余命1カ月。「死ぬ前にもう1度みんなに会いたい」という芹香の願いを聞き、奈美はかつての仲間を捜す。輝いていた女子高生時代と悩める大人になった現代を交錯させながら、90年代珠玉のポップスに乗せて、友情と人生の輝きを取り戻そうと奮闘する女性たちを描く。篠原の女子高生時代役に広瀬すず。

 劇中では安室奈美恵「SWEET 19 BLUES」や久保田利伸「LA・LA・LA LOVE SONG」、trf「EZ DO DANCE」などが使用されるという。