アルピニストの野口健氏(44)が、エベレスト登頂を目指していた栗城史多さんの訃報に「とてつもなく寂しい」と吐露した。

 野口氏は22日、インスタグラムを更新。エベレスト挑戦中に体調が悪化し、下山を試みていた栗城さんが遺体で発見されたことについて「引くに引けない状況まで自身を追い込んでしまったのだろう」と推察した。

 野口氏は、栗城さんと同時期にエベレストを訪れており、4月30日に更新したインスタグラムでは栗城さんに遭遇したことを報告。「数日前に栗城さんとモレーンのなか、すれ違い数分共に過ごしました。交わす言葉は少なかったですが、しかし、栗城さんの背中から決意と覚悟を感じた。みな、何かを背負い生きている」とつづっていた。

 「あのモレーンでの数分間が最後に。互いに言葉が見つけられないまま息づかいによる会話が少しだけ。手を握り別れ振り返ると後ろ姿がとても小さく見えた」と最後に会った栗城さんに思いをはせ、「また1人、大好きな仲間が逝ってしまった。『山で死んではならない』『親より先に死んではならない』とあれだけ語り合っていたのに。無念の一言に尽きる。とてつもなく寂しい」と早すぎる死を惜しんだ。