今月16日に急性心不全で亡くなった歌手西城秀樹(さいじょう・ひでき)さん(本名・木本龍雄=きもと・たつお、享年63)の葬儀・告別式が26日、東京・青山葬儀所で営まれた。

 「新ご三家」の盟友・野口五郎(62)が弔辞を読んだ。野口は「秀樹、お疲れさま…そして、ありがとう。もう、リハビリしなくて、いいからね。もう、頑張らなくていいから…君のかわいい子ども、家族をいつまでも見守り、お前の思うラブソングを天国で極めてくれ…秀樹、お疲れさま。そして、ありがとう」と涙ながらに口にした。

 野口は「気持ちが整理するまで、時間を下さいと言ったが…君の言葉を思い出し泣いてばかりいる。46年間…簡単なことじゃない。弔辞を読むなんて考えていなかった。君は特別な存在…ある時は、兄、弟、親友…いつも怒るのは僕、君は受け止めるだけ。君と僕は心の大きさが違うよね。何でそんなに信用してくれたの?」などと祭壇に呼び掛けた。

 そして、15年に西城さんが都内で開催した還暦コンサートを振り返り「(壇上で)“抱いていいか”と言ったら『何だよ』と言って…抱き締めた。全体重が僕にかかった。心の中で『秀樹、大丈夫だよ』と思った。でも震えた…こんなギリギリで立っていたのか、ファンの皆さんの前で立っていたのか、立とうとしていたのか。何とすごいヤツだ…彼の大きさを感じ、心が真っ白になって、彼が西城秀樹ですと紹介してしまった」と涙で声を詰まらせた。【村上幸将】