日本相撲協会評議員会の池坊保子議長(76)が、アメリカンフットボールの定期戦で日大選手が悪質な反則行為で関学大選手を負傷させたことをめぐる一連の問題について、日大指導者の対応を批判した。

 池坊氏は27日放送のTBS系「サンデー・ジャポン」に生出演。中京大理事も務める立場から、日大の記者会見に「(選手を守ろうとする気持ちが)全然伝わってこなかった」と印象を語り、「教育者っていうのは全面的に基本に愛情がなければいけない。子育てと同じで、子どもを育てる、指導する、それは基本に愛情があってこそできるのであって、だからこそ信頼関係が生まれるんですよ。愛情がなかったら、指導しても『勝ち』が目標じゃ学校の部活にはならない」と持論を展開した。

 悪質タックル問題で謝罪会見を開いた日大選手について「20歳ですよ。監督やコーチに言われたら追い詰められますよ。カミングアウトされたからこうやってみんなが知ることになった。それがなかったらもしかしたらこの選手、自殺していたかもしれない」と心配。一方、選手に反則を指示したとされる日大指導者が行った会見については「一点の曇りない、真摯(しんし)に誠実に自己弁護もしなかった宮川選手に比べて、翌日は自己弁護のみの、曇りだらけ。反面教師だと思っています。許せない」と不快感をあらわにした。