歌手郷ひろみ(62)が27日、神奈川・横須賀芸術劇場で全国ツアー初日公演を行った。MCでは、今年2月に実母が郷を装った男からの電話を受け、現金200万円をだまし取られる被害に遭った事件について言及し「気をつけて」とファンに呼びかけた。

 同事件は2月5日、郷を名乗る男から、目黒区に住む80代の郷の母親に「かばんを盗まれた」と電話があり、翌6日、郷の事務所関係者を名乗る男が自宅を訪れた際、現金200万円を手渡したことが、4月末に明らかになっていた。

 郷は「今年は年明けからいろいろありまして…。おふくろが、オレオレ詐欺に引っかかったんですよ」と言及。200万円の被害だったが「当初は犯人からもっと高額の要求があったみたいで、定期(預金)を解約しに銀行に行ったら、銀行員に止められたと。それで口座にあった200万円を渡してしまった」。さらに、犯人が4人捕まったといい「そもそも、そんな金額が定期にあったんだって、そっちに驚いた」と苦笑いした。

 事件の発端は、郷の母親が電話口の声を郷本人と思いこんだことから始まった。郷は「母が銀行に行っているときにお手伝いさんが電話を受けて、お手伝いさんは『絶対(本人とは)違う』と言ってくれたみたいなんだけど、おふくろは本人だと。1本僕に電話を入れてくれればよかったんだけど『誰にも言わないで』と言われたみたいで。ここが肝みたいです。皆さんも、気をつけて」と切実に呼びかけていた。