舞台「偏執狂短編集IV」を主催する劇団voyantroupeは、声優で女優の“はるかぜちゃん”こと春名風花(17)が出演する同舞台のヌード等の露出表現に対して警視庁から自粛の通達を受けたとして、公演内容の一部変更を公式サイトで発表した。

 同舞台は9日より上演予定だが、公式サイトは2日、「先日五月三十日付で警視庁から劇場に対して連絡がございました。公演内容に関しヌード及びわいせつ物の露出表現の自粛の通達であり、なんらかの処置がなされなかった場合、公演自体の中止処罰の対象となる可能性があると判断し公演内容の一部変更を決定いたしました」と発表。警察からの通達は、未成年者である春名が出演していることを問題視した一部からの通報を受けたものだったというが、同舞台の脚本・演出を手がける同劇団代表の宇野正玖氏は、他の出演者によるヌード表現はあるが、春名については「未成年の児童に対しては本人はもちろんご家族の了承を得て所属事務所へ出演のオファーをしたものであり、未成年者へヌードの要求をすることもございません」と説明。「これを一方的な見解で児童ポルノであると断じることをこそ、アート表現への迫害であると感じております」と訴えた。

 また、ヌード表現についても「ただ偏(ひとえ)にアートの美しさとしての表現」だとして、わいせつを目的としたものではないと主張。それでも、今回の通達を受け、出演者たちによるヌード表現についても「身体の部分を特定の色彩(銀)で覆うことに決定致しました」とし、春名がメインキャストを務める演目に関しては演目自体の中止を決定したとした。

 春名もブログを更新し、「応援してくださっていた皆様 本当に申し訳ありません」と謝罪。「いろいろ思うところはありますが、考えれば考えるほど心がこれからの舞台に集中出来なくなってゆくのでこれから本番終了まで、この事はいったん忘れさせてください。今は、新しい台本のことだけを考えます」と複雑な胸中を吐露した。