7人組ユニットDA PUMPが、6日に3年半ぶりに発売したシングル「U.S.A.」が大ブームになっているニュースが、あちこちで報じられています。そもそもは、先月下旬に公式YouTubeで公開したミュージックビデオ(MV)が、あれよあれよという間に拡散して、発売前からネット上で騒ぎとなりました。

 DA PUMPの事務所の先輩荻野目洋子が、昨年にリバイバルヒットをさせた「ダンシングヒーロー」と同じ、懐かしいユーロビートのサウンド。ユーモアすぎる歌詞、1度見たら忘れられないインパクトのあるダンスと奇抜な衣装。いろんな要素が「ダサかっこいい」と絶賛されました。

 発売後も、iTunesやオリコンデジタルランキング、レコチョクなどのランキングで軒並み1位を獲得。

 芸能界でも、指原莉乃、オリエンタルラジオ中田敦彦らが絶賛して、ベッキーや渡辺直美らがインスタグラムで歌ったり踊ったりした動画を流すなど、すっかり旬になっています。

 日刊スポーツでも、5日付の新聞で、リーダーでボーカルのISSA(39)にインタビューをして、彼の驚きと喜びの声を掲載しました。

 2018年は上半期を終えようとしていますが、いまだに世間で話題となった楽曲がなく、今年を代表する流行歌が生まれていません。この「U.S.A.」が、平成最後の流行歌になるやもしれない雰囲気です。

 デビュー21年目のDA PUMPは、90年代後半に人気を博して、98年から02年まで5年連続でNHK紅白歌合戦に出場しました。しかし、00年中盤からメンバーが相次いで脱退し、気づけばオリジナルメンバーはISSAただ1人に。脱退メンバーと入れ替わるように、新メンバーとして加入しましたが、長らくヒット曲には恵まれませんでした。ISSAも、大ケガや恋愛スキャンダルもあり、ミュージカル界では活躍していましたが、DA PUMPとしては低迷していました。

 「長くやり続けていれば、こういう風向きの時って、またくるものなんですね」と謙虚に語っていましたが、何よりもDA PUMPにはISSAの優れた歌唱力と、ほか6人の国内アーティストの中でも屈指のダンスパフォーマンス力があったがゆえだと思います。確かな実力があったからこそ、再びチャンスが巡ってきたのです。

 そんな酸いも甘いも知るISSAに、インタビューの最後に「年末の日本レコード大賞や紅白に、また出場できるかもしれませんね?」と問いかけると、「いやいや、そんな大それたことまで考えていませんよ」と答えましたが、少し間を置いて、こう続けました。

 「確かに出たいですよね。僕はもういいんですけど、メンバーのみんなにも、おじいちゃんやおばあちゃんがいるんですよ。やっぱり活躍しているところを見せてあげたいじゃないですか。頑張ってやってきた成果を、ちゃんと形にしてあげたいとは、強く思ってます」。

 テレビ番組で「六本木のドン・ファン」と呼ばれたり、お酒の場が大好きですが、後輩の面倒見はいいし、芸能界の年長者たちにも愛され続ける人です。実は、約10年前に1度酒席をともにしましたが、当時も同性の私から見ても好漢でした。

 ぜひとも、今年の大みそかは街の歓楽街ではなく、NHKホールで再会したい。半年後が楽しみになってきました。