2日に慢性閉塞(へいそく)性肺疾患で亡くなった落語家桂歌丸さん(享年81)の通夜が9日、横浜市の葬祭場で営まれた。歌丸さんが会長を務めていた落語芸術協会最高顧問の桂米丸(93)をはじめ、上方落語協会前会長の桂文枝(74)らが参列した。

 この日の通夜と10日の葬儀は家族葬。長男が「桂歌丸ではなく、本名の椎名巌として送り出したい」と希望し、家族、親戚、ごく身近な仲間内で行うことになった。

 法名は「眞藝院釋歌丸(しんげいいんしゃくかがん)」。芸に真摯(しんし)に取り組み、横浜・真金町に住んでいたことから取った。大好きだった緑色の着物を着て眠っているという歌丸さんのひつぎには、着物や手ぬぐい、扇子、趣味の渓流釣りの釣り竿を納める予定という。

 11日は横浜・妙蓮寺で椎名家と落語芸術協会との合同の告別式となる。米丸、落語協会会長柳亭市馬、林家木久扇が弔辞を読み、三遊亭小遊三、歌舞伎俳優中村吉右衛門があいさつする。

 この日はほかに弟弟子のヨネスケ、三遊亭好楽、三遊亭王楽ら約70人が参列。