吉岡里帆(25)主演のフジテレビ系連続ドラマ「健康で文化的な最低限の生活」(火曜午後9時)が17日にスタートする。

 義経えみる(吉岡)は、安定を生活を求めて就職、公務員になった。だが、最初に配属された「生活課」で待ち受けていたのは、個性豊かな職場の仲間たちと、生活保護の壮絶な現実だった。担当する110世帯の生活保護受給者たちには、知れば知るほど奥の深い、それぞれの人生があった。えみるに課せられたミッションは、そんな彼らの人生に、寄り添い、向き合い、そして自立への道筋を見つけ出していくことだった。22歳の新人ケースワーカーが壁にぶつかり、喜び、悲しみ、時には怒り、そしていつしか誰かの希望の光になっていく様を描く。原作は「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載中の柏木ハルコ氏の同名コミック。

 第1話は、映画監督を目指したが挫折した義経えみる(吉岡)は安定・平凡を求めて公務員になった。これでこの先の人生も安泰だとホッとしたのもつかの間、栗橋千奈(川栄李奈)や七条竜一(山田裕貴)ら4人の同期とともに配属されたのは生活保護受給者を支援する激務必至の生活課だった。

 先輩ケースワーカーの半田明伸(井浦新)から担当を任されるが、その数は何と110世帯。福祉の知識もなければ人生経験も足りないえみるは、受給者たちのさまざまな人生模様に触れ、大きな不安と戸惑いの中で、ケースワーカーとしてのキャリアをスタートする。

 ある日、えみるの担当受給者か電話がかかってきて、突然「これから死にます」とだけ告げ、電話を切ってしまう。大慌てのえみるにたいして、前任者や親族は、いつものことだからとまともに取り合おうとしない。しかし、新人のえみるにとってはショッキングな出来事。配属早々、厳しい現実を突きつけられたえみるは、自分なりに受給者たちの人生に寄り添っていかなければならないと決意する。

 しばらくして、えみるは求職活動中の受給者・阿久沢正男(遠藤憲一)と面談をする。阿久沢は、健康上の問題はないのになぜかせきが止まらず、聞けば、1日1食しか食べていないという。えみるから報告を受けた、上司の京極大輝(田中圭)は、阿久沢のお金の使い道に何か秘密があるのではとにらみ、家庭訪問する指示を出す。意を決して阿久沢の家を訪ね、調査のために冷蔵庫の中を見せてもらったえみるは、そこであるものを見つけてしまう。