人気アニメ番組「まんが日本昔ばなし」で市原悦子(82)とのコンビで語り手を務めた俳優常田富士男(ときた・ふじお)さんが18日に脳内出血のため都内の病院で死去していたことが19日、分かった。81歳だった。葬儀・告別式は近親者で行う。喪主は長男青児(せいじ)氏。

 常田さんは熊本県の高校を卒業後、劇団民芸の養成所に入所した。黒沢明監督「赤ひげ」や今村昌平監督「楢山節考」「うなぎ」などの映画に出演した。75年からはTBS系「まんが日本昔ばなし」で、市原と2人で全役の語り手を務めた。「むかーし、むかしのことじゃったぁ」の温かな語り口で親しまれ、94年まで20年も続く長寿番組だった。

 その後も、スタジオジブリのアニメ映画「天空の城ラピュタ」にポムじい役で出演するなど活躍したが、数カ月前に脳出血で倒れ、入院していた。