ロックバンド、アジアン・カンフー・ジェネレーションのボーカル後藤正文(41)が、ライブ会場に子ども連れで来るファンに向け、子どもの耳を守るための注意を呼びかけた。

 後藤は18日、自身の公式サイトに「アジカンからのお願い」とした文章を掲載。「最近はライブ会場で未就学や小学生の児童を見かけることが増えました」と書き出し、基本的には子どもの参加は歓迎するとした上で、「一方で、スピーカーから出る音の音量を考えると、はっきりと子どもたちの耳には良くないことも事実だと思います」と問題点をあげた。

 これまでにも安全とは言えないポジションでライブを鑑賞している無防備な子どもを目にし、声かけを行ったこともあったという。子どもの入場を規制するという意見については「もっともだと思います。特にライブハウスでは、今後、そういう選択をせざるを得ない可能性もあります」としたが、「ただ、バンドとしては、なるべく扉を閉じたくない。子育て世代に仕事や育児の隙間でどうにか作った時間を楽しんでもらえる場でありたい、という思いがあります」と複雑な思いをつづった。

 対策として、次回のツアーからイヤーマフ(子ども用の防音ヘッドホン)の貸し出しを行うとしたが、「けれども、それは忘れた人や、そもそもそうした器具の存在を知らなかった人たち用だと考えてください。また、子どもたちの耳を守る必要性を知ってもらうためにも貸し出しを行います。同時に、児童のイヤーマフの着用を入場時のチェック事項に盛り込むつもりです」と説明。「子どもと一緒にライブに来る人は、ライブハウスやホールといった会場を問わず、必ずイヤーマフや耳栓を自分たちで用意してください。そんなに高価なものではありませんので」とうながした。

 後藤は「大人たちは自分の判断で何かを行い、ある程度のことは自分の責任だと納得することができます。けれども、子どもたちはそうはいかない。聴力のダメージは取り返しがつかないことも多いです。守ってあげてください」と注意喚起。「そして、防音のイヤーマフをしていても、子どもたちにとって、その場所が安全かどうかは十分に注意しながら、楽しんでください」と呼びかけた。