元TBSアナウンサーでエッセイストの小島慶子(46)が、元NHKの有働由美子アナウンサー(49)が自らを「置き屋のおかみ」と例えた発言に、「元同業者としてとても悲しい」との思いを語った。

有働アナは4日、東京・汐留の日本テレビで、10月からメインキャスターを務める同局の報道番組「NEWS ZERO」の会見に出席。一緒に出演する若いアナウンサーたちに全幅の信頼を寄せて、「若いアナ、キラキラした人と、置き屋のおかみみたいな感じですが、おかみなりに頑張ります」と意気込みを語った。

置き屋とは、芸妓(げいぎ)を抱えて料亭や茶屋に芸妓(げいこ)のあっせんをする店のこと。小島は5日更新のツイッターで、「置屋の女将(おかみ)というのは、辞書にあるところの『注文に応じて女を差し向ける』采配を振るう女主人、ということになります。自らを置屋の女将に例えて、若手女性アナウンサーたちを“差し向けられる女”になぞらえるのは、元同業者としてとても悲しいです」と胸中を明かし、「なぜなら、キャリアの違いはあっても、ニュース番組に出演する女性アナウンサーやキャスターたちは等しく『情報の伝え手』だからです。同辞書では遊女は娼妓、芸者は舞踊、音曲などで酒宴に興を添えるのを生業とする女性。女性アナウンサーの役割をどう捉えるかで、この例えの評価は変わるでしょう」と補足した。

また小島は、自身の発言が職業差別を意図したものではないと強調した上で、「若い女性アナウンサーが、一人の情報の伝え手として扱われるのか、それとも場を賑わせる華として扱われるのかという問題です」と説明。「有働さんが前者であるように、新人アナも若手キャスターも、伝え手として育ててあげて欲しいです」「若手女性アナウンサーたちを励ますなら、彼女たちを対等な伝え手として扱ってあげて欲しいです」と願い、有働アナの今回の発言を「冗談なのはわかってるけど、残念」とした。