好角家で知られるデーモン閣下が、大相撲の貴乃花親方(46=元横綱)が日本相撲協会に引退届を提出したことを受け、角界の未来を憂えた。

デーモン閣下は25日、ブログを更新。同日開かれた会見で貴乃花親方が説明した引退決断の理由については「理解できた」としたが、その決断の肝となった昨年10月の元横綱日馬富士関による傷害事件の告発状に関する主張が相撲協会側と食い違っている点について「両者が決裂した決定的なポイントが分からず、すっきりしない」とし、「もしも折り合わない見解があり、かつ自分たちの組織の未来を双方とも進化させたいと考えているのであれば、膝をつき合わせ意見をぶつけ合い是正点や至らなかった部分を互いに顧み、今後の糧として生かしてゆくのが、組織やその構成員としての成熟した姿だが」とした上で、「この案件ではそういう場が設けられなかっただけではなく、雰囲気も存在しなかったことがうかがわれる」と推測した。

名横綱として一時代を築き、親方としても尽力して相撲人気を牽引してきた貴乃花親方が角界から去る決断をしたことに、「そういう人物の辞め方がこういう形で良いのか疑問を持たざるを得ない…と言うか、我々相撲ファンはちっとも嬉しくない」。貴乃花親方だけでなく曙や小錦、若乃花、舞の海といった平成初頭期に活躍した花形力士たちの多くが協会を離れていることに触れ、「相撲協会に残る魅力が欠けているのかなと思わざるを得ない」と私見を述べた。

また、小学生時代からメディアに追われるなど、ほかの力士たちと異なる境遇で相撲界に存在した貴乃花親方について「良くも悪くも常に脚光を浴び続けた貴乃花親方は、個人競技である相撲の『孤独』を誰よりも知り尽くし、弟子たちにもその厳しさを伝えようとしていたように吾輩は思う」とデーモン閣下。「日本相撲協会の未来のためには、そういうちょっと異分子たちの存在『こそ』大事にしてゆく必要があると、吾輩は考える。自由民主党の様にしたたかに強い組織になるために。角界の未来を憂う」とつづった。