ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOの前沢友作社長(42)が9日、都内の日本外国特派員協会で、米宇宙ベンチャー「スペースX」と契約し23年に予定する月周回飛行について、国内で初めて会見を開いた。恋人の女優剛力彩芽(26)が、月に「私も行きたいな」と参加を熱望していることを明かした。また会見の場で初めて、交際について自身の口で順調と話した。

前沢氏は質疑応答で、交際中の剛力が月周回飛行に参加する可能性があるか聞かれると、満面の笑みを浮かべた。「本人は当然、プロジェクトを知っていますし、大変興味を持っております。ぶっちゃけ『私も行きたいな』と言っています」と剛力の声も紹介した。

一方で、剛力の参加には一定の条件を付ける考えを示した。前沢氏はロサンゼルスで9月17日に開いた会見で「旅行1回分を丸ごと購入しました」と貸し切り旅行であると説明。画家、写真家ら最大8人の世界的アーティストを招待し、約1週間で月を周回する中で、月と丸い地球を見たインスピレーションをもとに作品を創作するプロジェクト「#dearMoon」を行うと発表した。この日、そのことを踏まえ「アーティスト、僕自身もホストとして役割を担う。我々は極めて真面目にやりたいと思っています」と強調した。

その上で「彼女に、もし何らかの役割やミッションがあって、全ての船員たちが受け入れてくれるのであれば行くチャンスがあるんではないかと思っています」と、剛力にもプロジェクトに関わる何らかの役割を求める考えを示した。

前沢氏は9月、剛力をパリで開催されたバスキア展のパーティーに、パートナーとして同席させたことも話題となった。会見で交際の状況を聞かれると「順調です。ありがとうございます」と笑った。ただ、月周回飛行については「楽しんでいく旅行とは違うわけです」と一線を引く考えを強調した。

招待する人選はこれからだが、貸し切り旅行のため「夢が世界平和なので、創作で世界を良くしたいという思いの強い方」「自分が作品を好きな方」と自身の判断で選ぶという。宇宙旅行に向けたトレーニングについて聞かれると、スペースXのイーロン・マスクCEOから「そんなに過酷じゃない」「人間ドックで異常がなければ大丈夫だよ」と言われたと説明。参加にあたり身体面で特段の要件もないといい、剛力の参加に障害はなさそうだ。

一方で、前沢氏は宇宙旅行の安全性について「今回は僕だけ行くのじゃないので当然、安全面のそれなりの担保がないと、スペースX社と安全面の話を入念にしていきたい」と強調。そこが剛力の月周回飛行への数少ない壁となりそうだ。【村上幸将】