阿部寛(54)主演のTBS系ドラマ「下町ロケット」(日曜午後9時)の第1話が14日に放送され平均視聴率が13・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが15日、分かった。

作家池井戸潤氏の人気小説「下町ロケット ゴースト」と「下町ロケット ヤタガラス」が原作。15年放送の前作は平均視聴率が18・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した。同年放送のドラマで1位となった。

先日行われた試写会に参加した阿部は、3年ぶりの同作の撮影について「初日から3年前と同じように迷いなくできる。人が生きていく難しさとか強さとか出ていたので、ほっとしている。パワーのある現場になっております」と明かした。また、前作に引き続き出演している安田顕(44)も「まるで映画のような、おなかいっぱいになるようなすばらしいドラマになっている」と重厚な作品になっていることをアピールした。

第1話の内容は、元宇宙科学開発機構の研究員で、ロケットの打ち上げ失敗の責任をとって辞職し、現在は父親が遺した下町の工場「佃製作所」で経営者として第2の人生を送っている佃航平(阿部寛)。一度はあきらめかけた佃の夢であったロケット製造を、自社が開発したバルブシステムを使用し、日本を代表する大企業・帝国重工の純国産ロケット開発計画「スターダスト計画」により実現するなど、順調な佃製作所だった。

しかし、ある日、「帝国重工の社長交代により、スターダスト計画は次回で終わるかもしれない」と帝国重工宇宙航空開発部部長の財前(吉川晃司)から告げられ、佃はショックを受ける。

そこへ追いうちをかけるように、大口取引先の農機具メーカーから小型エンジンの取引削減を告げられる。性能よりもコスト重視という考えに、技術力が売りの佃製作所は存在意義が揺らぎ始め、佃は強い危機感を抱く。

そんな中、佃製作所の経理部長・殿村(立川談春)の父親が倒れる。殿村の実家は300年続く農家。父親の看病と畑仕事の手伝いに、週末ごとに帰省する殿村を見舞う佃と山崎(安田顕)。トラクターを運転する殿村をじっと見て、佃はあることに気づく。それは、佃の中に新たな夢が生まれた、瞬間だった。