大竹しのぶ(61)と爆笑問題太田光(53)の初対談が、NHK・Eテレ「SWITCHインタビューの達人達(たち)」(11月3日午後10時放送)で実現した。大竹が「ちゃんとお話ししたことがなかったので」と指名しての対談は、東京・帝国劇場で2時間を超えた。そこで語られたのは太田の「大竹愛」だった。

太田は、大竹が卒業した桐朋短大演劇科を目指したが、偏差値が追いつかず断念。日大芸術学部に入学した。太田は「演劇を見てすごいと思ったのが大竹しのぶ。芝居をやるために生まれた人で、芝居しかやれない人。功罪もあって、みんな、大竹さんみたくにやらなくちゃと勘違いさせた」。大竹の映画デビュー作「青春の門」以来の大ファンの太田は「演技のすごさが子どもにも伝わってきて、見ておかなくちゃと思った。天才です」。映画「鬼畜」に大竹がちょっと出ていたことも知る太田に、大竹も「本当に見てくれているんですね」と驚いた。

9月に大竹の母が96歳で亡くなった。太田は「僕の母は82歳で亡くなった。泣き言を言わない人だった。亡くなる時、好きな越路吹雪さんの『愛の讃歌』『ばら色の人生』をずっと流した。最後までかっこいい母だった」と振り返ると、大竹も「私の母も人に迷惑はかけたくないという人。あっぱれな人生でした」。

太田は母の死後、「愛の讃歌」を聞くことはなかったが、対談前に、11月に大竹が主演する舞台「ピアフ」のDVDを見て、「愛の讃歌」を久々に聞いた。「実際のピアフよりピアフらしかった」。大竹も太田のライブを見に行ったが、太田は「緊張して、舞台袖で『愛の讃歌』を小声で歌ったんです」と明かした。

対談は大竹の元夫明石家さんまに内緒だった。太田の「あこがれる人は?」の質問に大竹は「いない」と即答。太田は「自分のことしか興味ないんですよね。さんまさんと同じ」と話すと、大竹は「一緒にしないでよ」と嫌がった。対談後、大竹は「さんまさんは上っ面な人だけど、太田さんはまじめで面白い人」と言えば、太田も「本当に変わらない。反射神経の人です」と、意気投合していた。