大物歌手“しげる”の優しさとサービス精神に触れる機会が続きました。

まず1人目は、泉谷しげる(70)です。プロデュースした駅弁「驛~福島応援弁当」の発表会でした。大の駅弁好きで「タレントの名前が入った弁当なんて、誰が食べるんだ? 俺は食べない」「すき焼き弁当は必ず食べる。移動の時に売り切れたり、用意がないとそれだけで一気に機嫌が悪くなる」と泉谷節も飛び出しながら、会も一段落した後は、一緒にプロデュース弁当を食べることになりました。

十数人ほどだったでしょうか。泉谷と向き合うような形で“会食”が始まったのですが、とにかく泉谷の気の配り方がすごいのです。「本当に、無理強いしないから。予定があったら出られて大丈夫ですよ!」「まずかったら、遠慮せずに言ってね!」と声を掛けながら、「どう?」と感想を聞いてきます。

実際に福島まで足を運んで食材選びを行っただけあって、一品一品がまた絶品。「おいしいです。1つ1つのボリュームもあって、男性でもおなかいっぱいになります」と伝えると、「本当? うれしいなあ。もう1個、持って帰る?」と満面の笑み…。これ以上書くと“営業妨害”になるかもしれないので、ここでとどめておきますが、人柄に触れることができました。

もう1人は、松崎しげる(68)です。プロ野球西武のリーグ優勝に際し、球団歌「地平を駈ける獅子を見た」と歌う松崎に、インタビューすることになりました。松崎といえば、「歩くメラニン色素」と呼ばれる風貌はもちろんですが、なんといってもその美声。張りのあるハイトーンボイスは今なお健在です。

今回の優勝で、西武百貨店などでのセールでも同曲が多くかかっていましたから、野球に詳しくなくても聞きなじみはある曲かと思います。「アーアーアーラーイオーンズ!」と高音が特徴でもあるので「ちなみに…曲ができた40年前から、キーは一緒なんでしょうか?」と質問したときでした。松崎が、歌い出したのです。しかも「アーアーアーラーイオーンズ!」の部分だけでなく、「ミラクル元年奇跡を呼んで~!」と1曲ほぼフルで歌ってくれたのです。

スチルカメラマンは同席していましたが、テレビカメラ(ムービー)はいません。それでも今なお同じキーで歌い続けることを証明し「キーは同じどころから、声量も大きくなっちゃってるんだよ、ガハハ~」と豪快な笑顔まで見せてくれました。

サービス精神旺盛な2人のしげるに、日頃の疲れも勝手に癒やされたのでした。