大みそかの「第69回NHK紅白歌合戦」(午後7時15分開始)の出場者発表会見が14日、都内で行われ、全43組の出場者が発表された。

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今年の紅白歌合戦は平成最後となる。NHKはこれまで「平成を振り返るだけでなく、未来への第1歩となるワクワクするような紅白にしたい」との姿勢を示していた。この日、発表された出場者の名前を見ると、物足りない面も感じる。

初出場は6組。最近3年は10組前後の初出場者がいたが、今年は少ない。一方、復活組はaiko、いきものがかり、松任谷由実、MISIA、DA PUMPら大物が顔をそろえた。平成の総括と未来を見据えるという企画意図は十分に反映されただろうか。

会見後に渋谷チーフ・プロデューサーは「意図をもって初出場者が少なく、復活組を多くしたわけではない」と説明した。人気のジャパンカルチャー特集企画も紹介されたが、歌唱においては平成の振り返りを重視したものといえる。

「〈NHK〉2020応援ソングプロジェクト」に尽力する米津玄師や朝ドラ「まんぷく」の主題歌を歌うDREAMS COME TRUEの名前はなかった。NHKは「今後、視聴者の要望の多いアーティストには継続して出演依頼することはあり得る」と、新たな出演者をにおわせた。紅白の未来を見据えて、大みそか当日までにさらに斬新な企画構成を期待したい。【放送担当キャップ・中野由喜】