人気劇作家三谷幸喜氏(57)の新作歌舞伎が来年6月の東京・歌舞伎座「六月大歌舞伎」で上演されることが24日、分かった。

三谷氏は、06年にパルコ劇場で市川染五郎(現松本幸四郎)、市川亀治郎(現市川猿之助)の出演で新作歌舞伎「血闘!高田馬場」を上演している。歌舞伎脚本は13年ぶり、歌舞伎座での上演は初めてで、演出も行う。

演目タイトルは未定だが、幸四郎、猿之助、片岡愛之助、松本白鸚と、三谷作品に縁の深い顔触れが出演する。幸四郎は「高田馬場」のほか、三谷氏作の舞台「バイ・マイセルフ」などに父白鸚と出演。愛之助も舞台「酒と涙とジキルとハイド」に主演し、白鸚は三谷氏脚本のドラマ「王様のレストラン」に主演した。

今回の題材は、歴史ギャグ漫画「風雲児たち」。みなもと太郎氏原作で、関ケ原の戦いから幕末までに登場する人々を取り上げ、ギャグを織り交ぜながら描く。三谷氏も愛読者で、今年元日放送のNHK時代劇「風雲児たち~蘭学革命篇」の脚本を担当。鎖国の江戸時代に、新しい時代に向けて奔走する前野良沢や杉田玄白ら蘭学者の生き様を描き、愛之助が主演した。

三谷氏は卑弥呼の時代から1700年に及ぶ歴史上の人物を登場させたミュージカル「日本の歴史」を上演中。今回の新作歌舞伎も三谷流の異色歴史劇として話題を呼びそうだ。