ニューミュージックの女王松任谷由実(65)に続き、フォーク・シンガーの松山千春(63)も定額制音楽配信サービスに参入する。

70~80年代のヒット曲や名曲に注目が集まるようになって久しいが、「旅立ち」「恋」「大空と大地の中で」「長い夜」など千春のヒット曲、名曲の全てが、デビュー43年目の1月25日から“聴き放題”になる。

定額制音楽配信サービスは「サブスクリプション」と呼ばれ、全て定額で聴き放題。CDセールスが低迷する中で、新たな聴き方として人気が高まっている。

すでに井上陽水やミスチルなど大物アーティストが同サービスに参入しているが昨年、ユーミンが荒井由実時代の作品も含め全曲(424曲)の配信に踏み切ったことで一気に注目が集まった。

そんな中、千春は音楽配信に関しては慎重に対応してきたが、サブスクへの参入を決めた。デビュー以来、ポニーキャニオン、NEWSレコード、アルファレコード、そして日本コロムビアと4つのレーベルからシングル、アルバムをリリースしてきた。その数は681曲に及び、日本コロムビアの宣伝担当者は「今回、その全曲がサービスにそろうことになります」。さらに「千春のファンには、親子、あるいは三世代というのが多く、以前からサブスクリプション型の音楽配信を希望する声が高かったんです。そういった中で今回はデビュー日というタイミングに合わせて配信することになりました」と続けた。

利用可能なサブスクリプションはApple music、Google Play musicなどのほか、Spotify、LINE MUSIC、AWAなど。また、昨年6月に北海道ニトリ文化ホールで収録したライブビデオ「弾き語り」も発売される。

◆定額制音楽配信サービス(サブスクリプション) 日本では12年ごろから本格的に開始。15年に「Apple Music」、16年に「Spotify」が登場。「LINE MUSIC」「Amazon Music Unlimited」「Google Play Music」「AWA」などがある。楽曲数は約4000万曲前後で月額1000円弱(税込み)が多い。学割や家族割もある。17年に宇多田ヒカル(36)、昨年は椎名林檎(40)井上陽水(70)松任谷由実(65)Mr.Childrenと、大物が続々とサブスク配信を解禁した。国内利用者は昨年末までに2000万人に、20年末に2270万人に達すると推計されている。これまでの音楽配信は「iTunes」など曲単位で購入するダウンロードが主流だった。