元メンバー友井雄亮(38)が女性問題で脱退し、4人になった男性歌謡グループ「純烈」が24日、東京・明治座の「50周年記念 前川清特別公演」初日で、本格的な仕事復帰を果たした。

友井の問題を隠すことなくオープンにし、前川清(70)座長を中心にして笑いに昇華。出演者と客席が一体となって、心機一転して再出発をする純烈を後押しした。

純烈が結成するきっかけになった前川が、今度は最大の危機を救った。

07年当時、面識もない前川が夢に何度も出てきたことから、リーダー酒井一圭(43)が歌謡グループ結成を思いついた経緯がある。「昨年の紅白に初出場をして、今度は恩人に恩返しをするつもりが…。命を救っていただいた」。友井の問題が明らかになった際、一部関係者の間では出演辞退も考慮されただけに、エールを送り続ける前川の“おとこ気”に感謝した。

公演は1部の喜劇と2部の歌謡ショーの2部構成。喜劇では渡辺哲(68)から「いろいろあるけど頑張るしかないよね」と振られた小田井涼平(47)が「はい。頑張るしかありません」と応じた。「台本は騒動の半年も前にできていたのに、今の純烈にピッタリのセリフだ」と、前川も驚きを隠さなかった。歌謡ショーでは、前川のヒット曲「長崎は今日も雨だった」をデュエット。前川は「気を使いながらだけど、一丸になって舞台を盛り上げている。楽しいよ」と笑顔で話した。

この日、4人のフォーメーションは横一列が基本形。紅白歌合戦で歌唱した「プロポーズ」の友井パートは後上翔太(32)が担当していた。

ほぼ満員の約1300人で埋まった客席は、純烈が登場するたびに温かい声援が飛び、拍手が響き渡った。前川は「おれのショーじゃなく、純烈のショーみたいだ」とおどけながら「騒動の直後はションボリしていたけど、これからは前向きに頑張っていこう」と激励。騒動が起きたことで、マスコミの注目を集めたことに「(逆に)もうかったよ」と冗談で笑わせた。

恩人・前川と多くのファンの温情あふれる激励に応えようと、酒井は「ここからはい上がって紅白に出てやろうと思います」。ステージ上で“新生純烈”の飛躍を誓い、紅白連続出場を宣言した。【松本久】