A.B.C-Zが30日、都内で、主演舞台「ジャニーズ伝説2019」(10月7日初日、東京・日生劇場)の制作発表会見に出席した。

同作の作・構成・演出を手がけ、今月9日に亡くなったジャニー喜多川氏(享年87)への思いを語った。ジャニー氏から引き継いで演出の補佐を担う滝沢秀明氏(37)は、ジャニーズファミリーの結束を強調した。

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「ジャニーズ伝説」はこれまで4度上演。62年に結成した初代ジャニーズやジャニー氏のさまざまな伝説を再現する。劇中でジャニー氏を演じる戸塚祥太(32)は「ジャニーさんからはたくさんのものをいただいてきましたが、中でもこの作品は特別大きなプレゼントです。ジャニーさんのクレジットに恥じぬように大切に守りながら、攻めるところは攻めて新しいジャニーズ伝説を作れたらと思います」と意気込んだ。

ジャニー氏の思い出話をそのまま台本にしていたため、当初はメンバーの不安もあったが、「ジャニーさんから構想は聞いていました。未来のジャニーズについても描く作品になると思う」という滝沢氏のサポートもあり、1つにまとまったという。

ジャニー氏の死後、滝沢氏と話していた河合が、偶然居合わせたKinKi Kids堂本剛(40)にダメもとで同作への楽曲提供を依頼したところ、「ええよ」と快諾されたという。「悩まずにOKしてくださって、ジャニーさんスピリッツを感じました。感激です。未来をテーマにした楽曲になると思います。今から楽しみです」と喜んだ。

滝沢氏は「いろんな先輩が『何かあったら何でも言って』と声を掛けてくれるんです。結束が高まっているのを感じます」と感謝する。「ジャニーズ伝説」だけではない。ジャニー氏が作・構成・演出を手がけた舞台「ドリームボーイズ」(9月上演)では、堂本光一(40)が演技指導などを行う予定という。滝沢氏は「ジャニーさんが作った作品たちを、先輩後輩問わずみんなで守っていくイメージです」と説明。塚田僚一(32)は「奮い立たされます!」と力を込めた。

五関晃一(34)は「ジャニーさんは本当に分け隔てない方。タレント全員に、ジャニーさんとの濃いエピソードがある」と話した。橋本良亮(26)は「先輩たちや後輩たち、1人1人の中にジャニーさんは生きている。それを抽出しながら、未来にバトンをつないでいきたい」と誓った。ジャニー氏は天国から、息子たちの絆を見守っている。【横山慧】

▽タイトルにちなんで、5人がそれぞれ、ジャニー氏の伝説的なエピソードを明かした。橋本は「一番後輩なのに遅く歩いていた自分が振付師さんに怒られた時、『ユー、それが一番かっこいいよ』と言ってくれたんです」と明かした。戸塚は「ハワイに連れていってもらった時、なぜかサッカー選手のユニホームをいただきました」。戸塚の愛称「とっつー」にちなんで、サッカー元イタリア代表トッティのユニホームだったという。