シンガー・ソングライター小田和正(71)が7月31日、愛媛・松山市の愛媛県武道館で全国アリーナツアーの千秋楽公演を行った。

昨年5月に熊本公演からスタートした同ツアーは、今年5月から追加公演を行い、合計24会場64公演で約55万人を動員。約1年3カ月にわたるロングランツアーを笑顔で締めくくった。

古希を迎えて初めてのツアーも、元気いっぱいに完走した。「あんなに遠くに見えていた松山が、あっという間に今日になってしまいました。いろいろ話したいことはありますが、余計なことは考えずに、今日は楽しく盛り上がっていきましょう!」。

3曲目の「こころ」から客席の中を練り歩けば、代表曲「愛を止めないで」「ラブ・ストーリーは突然に」「キラキラ」「さよなら」など31曲を約3時間にわたって披露して、5000人を魅了した。

追加公演のさいたまスーパーアリーナ公演(6月26日)では、メインステージの階段で転倒し、腰を強く打つアクシデントもあった。それでも大事には至らず、その後も気丈にステージに立ち続けた。昨年10月から、追加公演が始まる5月まで半年空いたが、3月に放送されたTBS系音楽特番「風のようにうたが流れていた」の準備の合間をぬって、ジム通いも続けた。

千秋楽公演前には、四国での公演時では恒例となった、隣県の香川・琴平町の金刀比羅宮を訪れた。昨年7月の香川公演で訪れた際は、前年の台風の影響で奥社まで上れなかったが、今回は奥社までの石段1368段を約50分ほどで上り切る“健脚”で、ツアー成功を祈願した。

アリーナクラスの会場を常に満員にする人気はもちろん、ハイトーンボイスも体力も衰え知らず。「今回のツアーは勉強になったし、思い出にもなったし、貴重な時間をたくさん過ごさせていただきました」とファンへの感謝も忘れない。予定になかったトリプルアンコールも行って、「また会おうぜ!!」。今回のツアーではあまり口にしなかった“次回”にも言及して、声援に応えていた。【大友陽平】