かつて「海原千里・万里」として活躍した漫才師出身のタレント上沼恵美子(64)が、4日放送の読売テレビ「上沼・高田のクギズケ!」(日曜午前11時40分=関西地区)で、闇営業問題から個人的に記者会見を開いた宮迫博之(49)に、後輩に対して「悪い見本を見せた」と痛烈な“ゲキ”を送り、再起を願った。

「何度も(会見を)見て分かったんですけど、宮迫さん、田村亮さん、おふたりに温度差があった」と切り出した上沼。亮については「本当にやつれていて、反省していた」としつつ、宮迫には「元気でした」と表現し、きつくも愛のある言葉を続けた。

「宮迫さん、あなたがウソをついたところから始まっているんですよ。謝罪会見を(吉本が)してくれないって、後輩が食べていけないって…違う。あなたは悪い見本を見せたんですよ。後輩に」

上沼は、宮迫、田村亮が吉本興業を離れて独自で会見した7月20日も、同番組を収録していた。会見と同時刻の収録で、スタッフから会見模様をメモで受け取り発言していたとして、同22日の自身のラジオ番組で明かしていた。

その後、報道映像などで、この会見模様をじっくり見返したといい、上沼は宮迫に「宮迫さん、あなたにあこがれて入った後輩がいる」と指摘。「あれ(会見)は謝罪になってない。若者が食べていけない? いや、あなたがかじ切ったんですよ。あなたが悪いことをした。ウソをついた」と、問題の本質を見つめるよう求めた。

漫才師として一世を風靡(ふうび)した上沼は、吉本所属ではなかったが、大阪の象徴として、漫才文化を育て上げてきた“貢献者”の1人。同時に、大阪発で全国へ笑いを届ける「よしもと」を愛してきた。宮迫も「よしもと」芸人の代表の1人として、復帰を願うからこその言葉だった。

大阪でスタートした吉本興業は、いまや行政との結びつきも強く、海外へも笑い文化を届けるまでに成長した。上沼は、その「よしもと」への思いも口にした。

「あのばかばかしいね、あのお笑いね。串カツのにおい、通天閣の香り、あれをアメリカに持って行って。エッフェル塔、建てようと思ってませんか。串カツ、通天閣の香りのお笑いが、それが世界にはばたくんですよ。それ、忘れないでください」

宮迫と、揺れが収まらない吉本へ、原点回帰しての再出発を願っていた。