俳優柳葉敏郎(58)が15日、秋田県大仙市で開催された、シンガー・ソングライター高橋優(35)主催の野外音楽フェス「秋田CARAVAN MUSIC FES 2019」にサプライズでゲスト出演した。

フェスの冒頭、秋田県出身のタレントとして生駒里奈、佐々木希、柳葉敏郎がVTRでコメントを寄せた。その流れからの登場に、会場からは驚きの声とともに歓迎の拍手が起こった。

野球のユニホームに法被を羽織った姿で登壇。まさに、“駆け付けた”いでたちだった。「こんなおじさんも誘ってくれるんです。秋田県人はやさしいな!」あいさつ。「わが町大仙市でやるとなるとだまっていられない。無理やりお願いしちゃった」と柳葉の熱望で秋田コラボが実現した。

高橋と2人で、秋田県民歌を直立不動で斉唱した。ステージ後、取材に応じた柳葉。9000人の前での歌唱を「緊張した。膝がガクガクでした」と振り返った。かつては一世風靡セピアでのライブ経験もあるが、「9000人の前で歌うのは多分はじめて。ライブでも6000人くらいでしたから」と話した。

「俺の中ではこれしかなかった」という秋田県民歌。「県民歌なので多少(音が)外れてもいいかなと。でもみんなが歌ってくれて、選曲もバッチリでした」と喜んだ。

今年1月、芸能人秋田県人会で高橋と初めて話した。「彼の純粋さに打たれた。もうすぐ還暦なので、若い人が盛り上げている姿に感銘を受けた」と告白。

柳葉自身、地元でチャリティーテニス大会を開催している。「僕は本当に底辺で、アマチュアスポーツを通してコミュニケーションがとれればいいなという思いでやらせてもらっています。そういう場がもっともっと活発になって欲しいなとは思います」。

同フェスについて、「13都市でやっていくんでしょう。これ、すごいぜ! 秋田県人でこういうことをやろうという人がいなかった。これがまずすごい!」と興奮し、「俺なんか声かけてもだれも寄ってこなかったから!」と自虐的に話した。「最後まで生きてられるかどうは不安もあって、だから今回というのもあった」と笑った。

秋田県内全13市での開催を目標とする同フェス。目標達成まであと9年。「同じ県民として何か一緒にできればとは思っています。ひそかに生き甲斐にしたい」と語った。【川田和博】

 

◆「秋田 CARAVAN MUSIC FES」 人口減少率や高齢化率が全国1位の秋田県を音楽で盛り上げ、元気になるきっかけにつながればという思いから毎年9月の2日間、高橋が主催している野外音楽フェス。16年の第1回は高橋の出身地・横手市で開催した。17年第2回は由利本荘市、18年第3回は仙北市で行った。秋田県内13市キャラバンが目標。今年は初日の14日、クリープハイプ、ゴスペラーズ、ベリーグッドマン、COWCOW、ふかわりょう、みはる、2日目に阿部真央、KANA-BOON、東京スカパラダイスオーケストラ、荒牧陽子、きつね、Mr.シャチホコが出演した。