乃木坂46初の試みとなる「3・4期生ライブ」が、11月26、27日に東京・代々木第1体育館で行われ、グループの将来を担う世代のメンバーたちが躍動しました。

各日1万人を動員し、チケットは完売。所属レコード会社によると、2日間で合計20万の応募があったそうです。

映画撮影や舞台出演などの個人仕事を抱えるメンバーも多く、リハーサル期間も限られる中ではありましたが、乃木坂46として3年活動している3期生が加入1年の4期生をリードする形で、刺激を与え合いながらライブを作り上げました。

本番では、若さゆえの粗さを見せる部分も多少はあったかもしれませんが、客席のファンや関係者からはおおむね好評だったと言っていいのではないでしょうか。現在所属している3期生と4期生は合計23人で、1期生と2期生の計20人を数で上回っています。「3・4期生がこのタイミングで協力して1つのものを作ることができたのは、グループにとってすごく大きい」と話す業界関係者もいました。

以前、安直にも、乃木坂46を期生ごとに短い言葉でまとめて表現したことがありました。国民的アイドルグループの礎を築いた白石麻衣(27)生田絵梨花(22)ら1期生は一部で「奇跡」と呼ばれます。加入当初はメディア露出が限られながらも、地道にパフォーマンスを磨いて根強い人気を獲得してきた2期生は「不屈」。個性派のタレント集団で、既に選抜常連組に成長した与田祐希(19)山下美月(20)らを擁する3期生は「精鋭」、といった具合です。

もちろん、期ごとの優劣などなく、魅力もそれぞれです。言葉でひとくくりにできるほど、単純ではないことも理解しているつもりです。それでもあえて、分かりやすいキャッチーなフレーズで表現したくなるのがメディアの性分でもあります。

毎度安直で恐縮ですが、昨年11月に加入した4期生についても、取材を進める中で1つの言葉が浮かび上がりました。「奇跡の再来」です。

「4期生の雰囲気は、何となく1期生に通じるものがある」。あるスタッフや、番組関係者が話していました。「4期生は、期でまとまる感じが1期生と似ている」と話すメンバーもいます。昨年夏の「坂道合同オーディション」を経て乃木坂46に加入した4期生11人は、高ルックスでスタイルのいい「乃木坂46らしさ」をストレートに受け継ぎながら、どこかはかなげで控えめな、初期の乃木坂46に共通する空気を持っているように感じます。

最新シングル「夜明けまで強がらなくてもいい」でセンターに抜てきされた遠藤さくら(18)はじめ、同シングルで選抜入りした賀喜遥香(18)や筒井あやめ(15)は、めきめきと頭角と現しています。他にも注目メンバーを挙げればきりがありません。

乃木坂46は今年8月に結成8周年を迎えました。卒業メンバーも増える一方で、齋藤飛鳥(21)がエースに成長し、9月に秋元真夏(26)が新キャプテンに就任するなど、まだまだ「奇跡」の1期生の活躍は続きそうです。さらに、堀未央奈(23)新内眞衣(27)ら「不屈」の2期生も現役バリバリ。グループの勢いは持続しています。

この間に、3・4期生ライブに出演した若手メンバーたちが着実に経験を積んでいます。「精鋭」の3期生と、「奇跡の再来」の4期生。世代交代に苦心するアイドルグループが多い中で、大きな可能性を秘めた新世代です。頂点を極めたかに見える乃木坂46も、まだ“上り坂”の途中なのかもしれません。