NHK前田晃伸会長(75)の定例会見が2日、東京・渋谷の同局で行われ、NHKを見られないテレビの受信料契約が無効との東京地裁判決について「控訴する方針です。NHKの主張は裁判の中で述べていく」と話した。

先月26日、都内の女性がNHKを視聴できないテレビを自宅に設置し、NHKと受信契約を結ぶ義務がないことの確認を求めた訴訟の判決があり、東京地裁は女性の訴えを認めた。

女性のテレビはNHKの信号だけを大幅に弱めるフィルターが取り付けられていた。NHKによると、同様の契約義務がないことの確認を求めた訴訟は過去に4件あり、3件で原告の敗訴が確定。1件は取り下げられており、NHK敗訴の判決は初めて。

関係者によると、このフィルターは筑波大准教授が開発。女性は准教授が代表理事を務めるNPOからフィルターを取り付けたテレビを3000円で購入し、自宅に設置したという。