「一朗ミステリー」「ポンコツおやじ」などの作品で知られる漫画家富永一朗(とみなが・いちろう)さんが5日、都内の自宅で、老衰のために亡くなったことが22日、分かった。96歳。京都市出身。葬儀は近親者で行った。喪主は弟浩(こう)さん。

台湾の台南師範学校を卒業後、大分県佐伯市で小学校の教員をしていたが、1951年(昭26)に上京、漫画家としてスタートをした。

とぼけた味わいから社会風刺、お色気ある大人向け漫画まで幅広い作品を手がけ、「チンコロ姐ちゃん」や「一朗ミステリー」「ポンコツおやじ」などの代表作がある。

テレビでも活躍し、76年から94年まで日本テレビ系などで放送されたバラエティー番組「お笑いマンガ道場」にもレギュラー出演し、明るいキャラクターで親しまれた。

86年に日本漫画家協会大賞を受賞。92年に紫綬褒章、98年に旭日小綬章を受章した。