爆笑問題の太田光(56)が、ミュージシャン小山田圭吾(52)のいじめ問題に関する自身の発言で、所属事務所などにクレームが多数寄せられたと明かし、あらためて発言の真意を説明した。

太田は20日深夜放送のラジオ番組「爆笑問題カーボーイ」で、小山田の一連の騒動に言及。「この間の『サンデー・ジャポン』でね、俺が小山田を擁護したことに関して、まぁ相当のクレームがきましてね。ウチの事務所にも相当きて」と明かした。

寄せられたクレームは「小山田を擁護したお前も同罪だ」「あなたも犯罪に手を貸しているんですよ」「太田さんは子どもがいないから、いじめられた子の想像力に欠けるからそういうこともわからないんだ」といった内容のものもあったとし、「全部受け止めます。『受け止める』って、そんな格好つけた言い方じゃないんですけど、ひとつ思ったのは、俺の言葉が大勢の人を傷つけたんだな、と。まぁ言葉は凶器だよね」と反省を口にした。

太田は18日の「サンデー・ジャポン」で、いじめの内容については言語道断としながら「当時の雑誌が、それを掲載して、これを許容して、校閲通っている。(当時)サブカルチャーにそういう局面があったということ。その時代の価値観と今の時代の価値観がある。その時代の価値観を知りながら評価しないとなかなか難しい」と発言し、小山田に抗議が集中していることに疑問を呈していた。

この発言について、「90年代のサブカルチャーの全て、あれが当たり前だったと言ったんじゃなくて、その中の一部、(小山田のインタビュー記事を掲載した)ロッキンオンジャパンとクイックジャパン」と断った上で、「当時、さして問題にならずいまだに雑誌として続いてるっていうことはやっぱり、社会がアレ(※いじめ自体ではなく記事)を許容した局面はあったんだって思う」とし、「今、小山田圭吾一人に攻撃が集中してるけど、実はあの小山田圭吾の存在の仕方を許した環境も含めて考えないと、ちゃんとした判断はできないんじゃないか、ということを俺は言いたい」とした。

また、小山田が告白したいじめの内容については「悪質だし、ものすごく醜悪だし、それはひどいもの。決して肯定していない」と強調した上で、小山田への抗議が集中していることについて、「『少しでも擁護した人間は同じように消えろ。退場するべきだ。同罪だから』と、全体的な雰囲気がそうなってる。その世界は、危うい世界だと思う」と指摘。

「人が人を裁いていいもんじゃない。裁くのは司法じゃなきゃいけない。それを守らないと、この世界は無法地帯になってしまう」と警鐘を鳴らした。