ジャニーズ事務所の藤島メリー泰子名誉会長が肺炎のため今月14日に亡くなっていたことが17日、分かった。93歳だった。同事務所が公式サイトで発表した。19年に亡くなった弟のジャニー喜多川氏(享年87)とともに、1962年の立ち上げ時からジャニーズ事務所を支え続けた“女帝”だ。

サイトでは「弊社名誉会長藤島メリーは、2021年8月14日午前7時35分、肺炎のため都内病院におきまして、永眠いたしました(享年93歳)。ここに生前のご厚誼に深く感謝し、謹んでお知らせ申し上げます」と報告された。

さらに「創業以来、メリーはジャニーが生み出したタレントを支えてまいりました。ファンの皆様が集う場所をファンクラブではなく、ファミリークラブだと申しておりました通り、タレントもファンの皆様も同じ家族の一員であるというその絆を大切にし、ジャニーズのエンターテイメントそのものが共に成長し、お楽しみいただける場所であることに情熱を注いでまいりました」と伝え、「これからも、その背中を見てきたタレントと社員がその思いを受け継ぎ、精進してまいりますので、何卒ご指導賜れますと幸甚に存じます」とつづられた。

「改めまして、これまでメリーが皆様より賜りました数々のご支援に、心より感謝申し上げます」とし、「葬儀告別式につきましては、故人の遺志により、近親者のみで執り行いました」と明かした。「誠に恐れ入りますが、御香典・御供花・御供物の儀はご辞退申し上げますことをご了承ください」(全て原文まま)と補足した。

1927年(昭2)12月26日、米ロサンゼルス生まれ。日本に戻った後、終戦後に再び渡米し、ロサンゼルス・シティー・カレッジを卒業した。62年のジャニーズ事務所創立当時は経理などを担当し、事務所初の所属タレントである初代ジャニーズの衣装を縫い付けるなど、さまざまな形でサポートした。

長年にわたって同事務所の副社長を務めていた。社長だったジャニー氏がタレントのプロデュース業に携わっていたのに対し、経営面の実権はメリー氏が握っていた。19年7月にジャニー氏が亡くなったことを受け、同年9月に代表取締役会長に就任。昨年9月には代表取締役を退任し、名誉会長となっていた。現在は娘の藤島ジュリー景子氏が代表取締役社長を務めている。