「スマッシュ! メグ」「口紅コンバット」「緋の稜線」などの作品で知られる、漫画家佐伯かよのさんが8月29日、肺がんのため亡くなっていたことが20日、分かった。69歳だった。

佐伯さんの夫で「エリア88」「ふたり鷹」などで知られる漫画家の新谷かおる氏(70)が同日、公式サイトで発表した。同氏は、佐伯さんのがんが3年前に発覚した際は、既にステージ4で転移もあり、手術が出来ない状態だったと明かした。

「去る8月29日午後3時35分、妻佐伯かよのは肺癌のため自宅で永眠いたしました。69歳でした。3年前に検査で癌が発見された時には既にステージ4。身体の各所に転移もあり手術はできないとの事。家族は呆然となりましたが本人は『大丈夫、何とかなるわ!!』と言い切って治療を頑張って行いながら原稿も描いておりました。しかし今年の3月頃から体調が悪化し、8月29日 家族に見守られながら息を引き取りました。良く頑張ったと褒めてやりたいです。今は静かに妻の冥福を祈りたいと思います。そしてこれまで妻を応援して下さった沢山の方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。新谷かおる」(原文のまま)

佐伯さんは1972年(昭47)に、りぼん漫画賞佳作に入選し同年『りぼん4月増刊号』(集英社)に掲載された「世界一幸福な男の話」で漫画家デビューした。94年には「緋の稜線」で第23回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した。

また、夫の新谷さんとの初の夫婦共作「クオ・ヴァディス」を、2007年(平19)から17年まで、同年から18年まで「「QUO VADIS~クオ・ヴァディス~外伝 漆黒の玉座 静寂の回廊」を連載していた。