ビジネス系ユーチューバー矢内彩(やない・あや)さん(33)が20日、TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食/一直線」(月~金曜午前5時)にゲスト出演した。

矢内さんは東大卒でみずほ銀行に入社したエリート。18年1月にみずほ銀行から独立、ビジネスの知識や経験を生かして19年12月にYoutubeチャンネル「新時代の生き方講座」を開設した。ビジネス系美人ユーチューバーとして人気を集め、現在はチャンネル登録者が1万2000人を超えている。また、ビジネスパーソン向けコーチングとコンサルティング会社「株式会社La-Reine(ラレーヌ)」の代表取締役としても活躍している。

ビジネスエリート街道まっしぐらに思える矢内さんだが、実は自己破産を経験している。パーソナリティーの生島ヒロシ(70)から「どういう展開だったんですか」と聞かれると、矢内さんは「不動産に詳しい方の『独立したらローンが組めなくなるから』というアドバイスを受け、しっかり検討せずに物件を購入してしまったんです」と答えた。

「購入したのは賃貸併用住宅で、アパートを1棟建て一部が私の住居、他を貸し出す形で住宅ローンと投資用のローンが交ざった形でした」と説明した。メガバンク勤務という信用力もあり、多額のローンを組むことができた。土地の区画整備が進み、ローン審査も通り、いよいよ建築という段階で突然、「待った」がかかり建築業者が手を引いてしまった。

その借りた銀行が女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」のオーナー向け融資で、審査書類の改ざんなどの組織的な不正が明るみに出たスルガ銀行。そのため融資の再審査の対象になったり、さまざまなゴタゴタが生じ結果、数千万円の借金を抱えることになってしまった。

矢内さんは「メンタルも仕事の方も空回りしてしまって。弁護士さんに相談したら『破産可能な事案だから、検討してみたら』と言われました」。昨年3月に自己破産を決意して、1年後の今年4月に自己破産の手続きが完了した。

自身もバブル崩壊で億単位の借金を背負ったことがある生島は「自己破産というと、先行きが閉ざされるのではないかという気持ちになると思うんですが。今までは比較的恵まれたキャリアで来られたわけですから、いきなり自己破産で、親御さんが聞かれたらびっくりするような話ですが」。

矢内さんは「自己破産、イコール人生の終わりというイメージはあったんですが、ほかに打つ手がなくて。もしかしたら、自己破産が自分の窮地を救ってくれるのではないかと調べ始め、意外とそんなに不利益って大きくなくて。もちろん社会的信用は失うんですが、失敗したことは仕方がないので再スタートに向けてはやった方がいいのかなという、捉え方に変わりました。両親も『いいよね』って言ってくれましたし、それには私もビックリしましたね。自分の人生の1つのターニングポイントになったと思います」と振り返った。

矢内さんは27日にも出演。自己破産のその後、どう人生を立て直していったかについて明かす。