乃木坂46黒見明香(18)が3月に早実を卒業し、4月から早大に進学していたことが13日、分かった。このほど日刊スポーツ連載「坂道の火曜日」のインタビューに応じた。多忙な中でもアイドルと学業を両立。早実の大先輩、王貞治氏(82)のような、グローバルに活躍する唯一無二の個性を身に付ける。

大学では英語や中国語(北京語)をはじめ、幅広くさまざまな分野を学んでいるという。「外国人のファンの方が、ミーグリ(オンラインミート&グリート)で頑張って日本語で話してくださったり、ファンレターを書いてくださったりするのがすごくうれしくて、もっと勉強したいと思いました」と明かした。

「中国語は結構口を開けて舌の形を気にすることも多いので、のどが開くようになって、ボイトレの先生から『歌がうまくなったね』って褒められました」

早実時代の20年2月、乃木坂46に加入した。現役高校生と乃木坂46、多忙な両立の日々を過ごした。「朝から(日本テレビ系)『乃木坂スター誕生!』の収録、途中で制服に着替えて学校に行って、放課後またスタジオに戻ってくる、みたいなこともありました。テスト期間は特に大変でした」と回想した。

「本当にスタッフさんにもメンバーにも迷惑掛けたんですけど、みんなすごく協力してくれて。ひなちま(樋口日奈)さんや、れなち(山崎怜奈)さんとかからも、高校の時の話を聞いて励ましていただいていました。ファンの方もめっちゃ応援してくださって。その声援を胸になんとかやっていました。感謝です」

息抜きは野球。移動中にプロ野球速報を確認し、スマホゲーム「プロ野球スピリッツA」をすると「楽しくてリセットされる」という。「高校の校門の前に王さんの記念碑があったんです。『気力』と文字が刻まれていて。毎日それを見ながら通っていたのがきっかけで、プロ野球が好きになりました」と告白した。

特定の球団のファンというわけではなく「全体が好きです。今は交流戦の結果が毎日気になっています」。乃木坂46には久保史緒里(20)柴田柚菜(19)向井葉月(22)ら、野球好きのメンバーも多い。「久保さんとお仕事が一緒の時は、試合の中継を見て選手の特徴とかを話しています。いつか先輩方のように始球式にチャレンジしてみたいです」と笑顔で明かした。

先月横浜・日産スタジアムで行われたデビュー10周年記念ライブに出演。「緊張すると思ったんですけど、いざやってみたら今までで一番楽しかったです。大学生になって少しは余裕ができたんだと思います」。7月からは恒例の「真夏の全国ツアー」も始まり、8月末には自身初参加となる東京・神宮球場公演を控える。「乃木坂46に入る前にライブを見に行った場所なので、とにかく楽しみです」とウズウズしていた。

「海外の方、野球好きの方、全国各地の方々…。大学で学ぶさまざまなことを生かしながら、1人でも多くの方に乃木坂46のことを知ってもらって、乃木坂46がその人の居場所になったら、と思います」

世界のホームラン王の「気力」を継ぐ18歳が、アイドル界で高いアーチを描く。【取材・構成=横山慧】

◆黒見明香(くろみ・はるか)2004年(平16)1月19日、香港生まれ。東京都出身。18年8月「坂道合同オーディション」合格。坂道研修生として活動後、20年2月に4期生として乃木坂46に加入。最近はマージャンにもハマっており、好きな役は九蓮宝燈(チューレンポートウ)。162センチ。血液型O。