不適切な演出問題で19年9月に放送終了したTBS系紀行バラエティー「クレイジージャーニー」が、10月期の番組改編でレギュラー放送として復活することが22日、分かった。根強いファンからの待望論があり、昨年5月に特番として復活。満を持して月曜午後9時の枠に戻って来る。「クイズ!THE違和感」が終了し、「CDTVライブ!ライブ!」が午後8時に枠移動する。

同番組は15年4月に放送スタート。司会はダウンタウンの松本人志(58)バナナマンの設楽統(49)小池栄子(41)が務め、独自の目線や強いこだわりを持って世界や日本をめぐる旅人が常人離れした体験談を語ったり、番組スタッフと同行ロケをする内容。奇界遺産フォトグラファー佐藤健寿さんや危険地帯ジャーナリスト丸山ゴンザレスさん、爬虫(はちゅう)類学者の加藤英明さん、写真家ヨシダナギさんら多くの名物キャラクターが登場した。

不適切演出は、19年8月14日に放送された2時間スペシャルおよびその日の深夜枠で放送した内容。爬虫類ハンターがメキシコに生息する珍しい生物を探し、捕獲する際のロケで、事前に準備した生物をあたかもその場で発見したような演出が問題視された。番組は、同9月4日の放送を最後に打ち切りに。放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会で審議入りし、20年8月に「放送倫理違反があった」という見解を下された。

しかし、番組終了から2年以上たっても待望論は絶えなかった。昨年の特番の成功を経て、3年ぶりにレギュラー放送が決定した。関係者は「あのようなことが2度とないように、反省の上に立って、万全の体制でやります。いい番組を視聴者に届けようと、気を引き締めています」と語る。多くの人々が待ち望んだ旅が再び始まる。