TBS金平茂紀キャスター(68)が24日、同局系「報道特集」(土曜午後5時30分)に、レギュラーMCとして最後の出演を果たし、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題について言及した。金平氏は、10月から特任キャスターとして番組に携わり、レギュラー出演しない。今後は、調査報道ユニットのキャップ、村瀬健介氏がMCに就任する。

番組では、22日に開いた旧統一教会の会見に絡めて、同問題を特集。会見で、旧統一教会側の教会改革推進本部長の勅使河原秀行氏と福本修也弁護士に対して、鋭い質問を繰り出した金平氏は「最も大事なことは今に至るまで、旧統一教会が、自分たちが間違ったことをしたという反省がないということですね。解散命令みたいなものに対して、いかにそれを回避するかという組織防衛上の策というのが、今回の出た改革プランと称するものだと思う」と厳しく指摘した。

さらに「とても大事なことで、自民党の村上誠一郎議員が『自分は国葬には欠席する』という決断をしたんですけど、そのあとに彼に対して、非常に脅迫とか中傷が相次いでいて、身の危険を感じるレベルのことが起きている。党内では彼を処分しろとか、離党したらどうかという声が上がっている。まるで戦前のような様相ですよ。今こそ、だからこそ、旧統一教会を巡る問題は取材が続けられるべきだと思いますね」と主張した。

22日の会見では、金平氏が「被害の実態を取材した実感と、改革の方向があまりに落差がある」などと切り出し、過度な献金はどう判断するのか、政治との関係などを教会側に質問。福本氏が「09年にコンプライアンス宣言が出て、信者が経営する会社における開運商法は一切なくなっている。間違いありません」などと発言したのに対し、金平氏は「ならばなぜ事件が起きたのか」と再質問。福本氏が「(容疑者の)お母さんが献金されたのは90年代。コンプライアンス宣言のはるか以前の問題」と語気を強め、司会者に「もう(金平氏の質問を)切ってください」と求める場面もあった。