6月に50歳で急死した米国の世界的歌手マイケル・ジャクソンさんの追悼式が7日(日本時間8日)、米ロサンゼルスの屋内施設「ステープルズセンター」で行われ、遺族や交友があった著名人、ファンら約2万人が「キング・オブ・ポップ(ポップの帝王)」に別れを告げた。

 マイケルさんの遺体は、深紅の花が手向けられた金色のひつぎに納められ、会場の舞台前に安置。遺族を代表してあいさつしたマイケルさんの長女パリスさん(11)は「生まれた時から最高のパパだった」と涙ながらに語った。

 マイケルさんの往年の姿が次々とスクリーンに映し出される中、マライア・キャリーら生前親交があった歌手や著名人が追悼の歌やメッセージをスーパースターにささげた。

 歌手のスティービー・ワンダーは「この瞬間が来るのを生きているうちに見たくなかった」と悲しみを吐露。米プロバスケットボールNBAの元黒人スター選手、マジック・ジョンソンさんは「マイケルは多くの黒人たちのためにさまざまなドアを開いた」と功績をたたえた。

 また、アフリカ飢餓救済のためジャクソンさんが中心になって制作された名曲「ウィー・アー・ザ・ワールド」を参列者や会場のファンが熱唱するなど、マイケルさんの記憶を胸に刻んだ。

 追悼式に先立ち、ロサンゼルス近郊の墓地では遺族らによるセレモニーが行われた。

 式典の一般参列者は抽選で選ばれたため、入場券を持たないファン数十万人が会場周辺に駆けつけるとの見通しもあったが、AP通信によると、1000人程度で、大きな混乱はなかった。

 マイケルさんは6月25日、ロサンゼルスの自宅から呼吸停止状態で病院に搬送され、死亡が確認された。死因は分かっていない。

 [2009年7月8日9時54分]ソーシャルブックマーク