歌舞伎俳優市川海老蔵(33)が殴られて重傷を負った事件で、傷害容疑で逮捕された伊藤リオン容疑者(27)と一緒に現場にいた元暴走族リーダーの男性が、警視庁の任意聴取に「酔って介抱された際、海老蔵さんが乱暴な態度を取った」といった趣旨の話をしていることが28日、捜査関係者への取材で分かった。

 一方で、男性は「殴られるなど明確な暴行は受けていない」などとも話しているという。

 伊藤容疑者は「海老蔵さんの態度に自分を腹立たせることがあった。自分から因縁をつけたわけではない」と供述しており、警視庁が詳しい経緯を調べている。

 東京地検は同日午後にも、伊藤容疑者の刑事処分を決定する見通し。

 伊藤容疑者は11月25日未明、東京・西麻布の雑居ビルで海老蔵の顔や頭を殴るなどして約6週間のけがを負わせた疑いで逮捕された。

 海老蔵は、雑居ビル内の飲食店で伊藤容疑者や男性ら数人のグループと知り合い、一緒に飲酒していた。海老蔵は警視庁に「酔いつぶれた男性を介抱していたら、因縁をつけられていきなり殴られた」と説明。記者会見でも自らの暴力について否定した。

 [2010年12月28日12時46分]ソーシャルブックマーク